
英語のリスニング力を上げたいからといって、単純に英語の音だけを聞いていてはいけません。意味も分からず英語の音を聞き流しているだけでは、いつまでたっても英語のリスニングは上達しません。
英語のリスニングを向上させるためのアプローチは、いくつも存在します。その中で、瞬時に認識・理解できるボキャブラリー(語彙)を増やすことも重要です。
この記事では英語ニュースに良く出てくる threaten という動詞について解説していきます。
まずは Trump threatens 50% tariff on Brazil という英文を見ていきましょう。
Trump はもちろんアメリカのトランプ大統領のこと。英語ニュースでは大統領といえども敬称を付けずに呼ぶことが少なくありません。特に見出しは、字数の関係もあり敬称を略することが多いです。
threaten は英語ニュースに良く出てくる動詞で、ここでは次の意味で使われています。(以下、Cambridge Dictionary から意味と例文を引用)
意味: to warn of something unpleasant or unwanted 不快もしくは嫌なことが起こるぞ、と警告する
例文:She threatened legal action against the newspaper.
彼女は新聞社に対し、訴訟も辞さないと脅しをかけた。
この例文で「彼女」は脅しをかけただけであり、新聞社の出方を探っている状況です。同様に、トランプ大統領も脅しをかけて相手の譲歩を引き出そうとしています。
誰に対するどのような脅しかと言うと、50% tariff on Brazil (ブラジルに対し、50%の関税を課す)という脅しです。tariff(関税)という言葉も、そのうち別の記事で取り上げたいと思います。
threaten は、天候や気象などにも良く使われます。
例文:Because of continuing drought, millions are threatened with starvation.
日照りが長期化しており、数百万人が食糧難の危機にさらされている。
もう少し原文に沿った形で直訳すると、「日照りが続いていることが理由で、数百万人が飢饉に遭う恐れがある」といった感じです。「脅している」主体は省略されていますが、あえて入れるとすれば「天気、天候」もしくは「気候変動」でしょう。
threaten には、もちろん暴力的に「脅す」という意味もあります。
意味:to tell someone that you will kill or hurt them or cause problems if they do not do what you want
言う通りにしないと殺す、傷つける、問題を起こすと警告する
例文: They threatened the shopkeeper with a gun.
奴らは店主を銃で脅した。
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